フシチョウ・・・・きゅうぞうの部屋
日々のできごと、好きなもの、好きなひと、 そして、病気のことなどを綴っていこうと思っています。。   
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食いしん坊の歴史はここから始まった・・・
       昔むかし或るところに、粗末なボロ家に住む
       貧乏な一家がおりました。
       

      髪の毛はねてるよ
       (向かって左が兄4歳くらい、右が顔の大きな妹2歳くらい)

       その一家の主である父親は、大酒飲みで人がよく、
       その上、欲もありませんでした。

       そういった性格であった為、困った人あれば食べ物を分け与え、
       お金がなくて泣いている人には、
       些少な金額だが、といいながら手に握らせ、
       「困った時はお互い様だ、いつでも来なさいな。」と、帰しておりました。

       その家には、まだ年端も行かぬ、育ち盛りの兄妹がおりました。
       しかし、タンスの引き出しを逆さにしても、
       もう、小銭さへ転がり落ちることはなく、
       ホトホト困り果てていると思いきや、
       その主の妻は、毎日の生活に事欠く有様を嘆く事もなく、
       ご近所の方々をボロ家に招いては、楽しく暮らしておりました。

       ところがそれを好い事に、
       その父親は友人の借金の保証人となり、
       結局、その友人の借金の肩代わりをする羽目になってしまったのです。

       だがしかし、その家の子供らはお腹を空かせることなく、
       寧ろ、ふっくらとしており健康でありました。

       それはいつも親しくしているご近所のおばさんやおじさんが
       やれ野菜が田舎から送られてきた、
       やれ今日は魚がよく釣れた、といっては持って来てくれたからです。
       徳は巡りめぐって、戻って来るものだと学んだのは、
       きっとこの頃だったのでしょう。

       しかし、誰に似たのか、
       妹の方は食い意地がはり、
       我が家が貧乏だという認識に欠けていたのです。
       幼い子供のことだからと許すこともできますが、
       これこそ、母親の悩みの種でありました。

       兄が小学校に入学した頃、
       肝油ドロップなるものが学校より配られ(購入したのかも)、
       ご多分に洩れず、ドロップは我が家にもやって来ました。
       或る日、お腹が減った妹は、そのドロップに魅了され、
       一粒、また一粒と口に頬張り、終いには配られたドロップは全て
       妹のお腹の中に鎮座し、それが飽きたのかドロップは暴れ回り、
       自業自得とはいへ、その娘を苦しめたのです。
       お腹が痛いと、のた打ち回った挙句の果て、
       妹は病院へと担ぎ込まれたのです。

       ある時は、ご近所からいただいたらっきょうを、
       その日のうちに平らげてしまうという荒業をやってのけ、
       父親に拳固で頭を打たれたのです。

       いつかは、父親が妻の為に購入していたワイン(風)を、
       ジュースだと思い込み、
       1本(小さい瓶で、蓋が開いていたのだと記憶している)
       軽々と飲み干し、
       それを知り、怒り狂った父親は娘を家から追い出し、
       暗くなっても家には入れてくれなかったのです。
       その苦い思い出の所為か、
       妹は今ではお酒を受け付けない体質となってしまったようです。

       そんな妹に養女の話しが舞い込んできました。
       母方の親戚に子供がおらず、
       娘の、真の姿を知らない伯父と伯母は、
       「こんな貧乏な家に育っては碌な教育も出来ないでしょう。」と、
       熱望したのだそうです。が、

       日頃、穏やかな母親が頑なに拒み、
       妹は、それからも大好きな兄と楽しくに暮らす事ができたのです。
       
       しかし、後にその話しを聞いた妹は、
       「美味しいものがたくさん食べれたものを・・・残念。」などと、
       罰当たりな事を口走り、
       母親を悲しませたことはいうまでもないことでありました。

       貧乏でも、何故か人が集まる家でした。
       貧乏なのに、いつも食べ物が豊富に置いてある家でした。
       人と人とが支え合う、
       人情という言葉がいきていた時代でもありました。

       妹はこの後も、数々の恥ずかしい食いしん坊伝説を残しながら、
       日々是精進することもなく、今を生きているのです。(笑)

                     完

         ここまでの長文を読んでいただき、ありがとうございました。

       
        *追記
         そんな妹の家に、昨日、天使が舞い降りたのです。
         そのお話しは何れ又・・・・。
       
       
       
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